こんにちは!めっそそです。
前回に引き続き、リハビリがてら自分の経歴を棚卸ししようかなと。今回は、「異業種からSEへ転職したときの話」について書いていきます。相変わらず好き勝手書いているので、どうか暖かい目で見ていただけると幸いです。
どうしても時系列順に並んでしまうので、結論だけ興味のある方は最後だけでも読んでいってください。
前職の状況ときっかけ
私の前職はプロフィールにもあるとおり、公務員をしていました。手前味噌ながら仕事ではそれなりの評価をもらい、このまま順当にいけば出世…というポジションにはいたはずです。
ただ、公務員の仕事は世間で言われていたり皆さんが想像するより忙しく、
- 残業は日常茶飯事
- 終電に乗れるか乗れないかが頻繁にある
- タクシー帰りも繁忙期には当たり前
- 土日でも必要があれば出勤
のような状態です。メンタルを崩す人も多く、「今月は〜が倒れた」「〜がメンタルでいなくなった」というような会話も日常的に行われていました。
もちろん部署や時期によるので全員が全員同じような境遇にあるわけでもありません。
それに一緒に働く上司や同僚、他省庁の方も優秀な方が多く、人間の面ではかなり恵まれた環境にありました。
ただ、効率化されないルーティンワーク、政治的マターにより発生する緊急業務、次々と倒れていく同僚、人間的な生活を捨てて馬車馬のように働く毎日に嫌気がさし、「自分の働きたいスタイルとはこれなのだろうか?」と思い悩むようになりました。
そんな中、繁忙期に体調を崩した際に同僚から「他の人が代わりに仕事をやってくれたから、埋め合わせとして休日に出勤して作業をした方が良い」という話をされたときに「この働き方は間違っている。このままだといずれよくないことになる。」と思い立ち、転職を決意しました。
同業か異業種かの検討
いざ転職を決意した際、最初は自分の経験が活かせる公務員への転職を考えました。
ここで、自分が仕事において何にやりがいを感じるかを考えることになります。就活でいう「自己分析」ですね。どうせ転職するならただ逃げるように転職するのではなく、自分らしい働き方をしたいと思ったわけです。
楽しかった仕事を振り返ると、
- 面倒なエクセルの操作を関数を使って一発で終わらせた
- エクセルマクロの勉強をし、資料作成をワンボタンでできるようにした
- 総務の仕事を手伝い、超勤管理用エクセルを作成したとき
- 資料を作成し他省庁と交渉をし、うまくまとめられたとき
というもので、「新しいことを覚えてスキルアップする」「何かを作る」「効率化をする」「人と調整をして物事をうまく進める」ことにやりがいを感じると整理がつきました。
やりがいについて整理をする中で、公務員への転職では自己実現ができないと思い至り、異業種を検討するようになりました。
というのも、
- 公務員の仕事はルーティンワークが基本→新しい取り組みへのハードルが高い
- 失敗を回避するために前例踏襲を美とする風潮→課題に対する改善に至らない
- 人口減少社会の中で公務員の担う業務が減る見込みはない→一人あたりが担当する仕事は増加すると推測される→これまで以上に機械的に大量の作業をする必要がある
といった理由から、自分の成長やより良い働き方を追求するには公務員という職種自体が不向きであると考えたからです。
一つ言いたいのは、私のやりがいや気質が公務員とは合っていないというだけであり、自分が絶対正しい、誰しもこうすべきというわけではありません。
例えば「人のため、社会のために働く」「大きな仕事を着実に進めて達成する」ということにやりがいを感じる方は公務員が向いていると思います。個人の核となる価値観の問題なので、むしろ私の意見は参考程度に自分で煮詰めてください。
SEの可能性を検討・企業探し
異業種に飛び込む決心をしたものの、何を仕事にする?という問題は依然としてあります。ただ、自分がやりがいを感じた中にプログラムを作ることがあり、SEを考えるようになりました。SEに至るまでは結構単純だったので、次は「自分がSEとしてやっていけるのか?」を考えました。
「給与・福利厚生」「労働環境」「自分の成長につながるか」「業界の将来性」あたりを重点的に調べたところ、会社を選んだ上で弛まず成長を続ければより良い生活を送ることができると判断しました。
そこで、転職にあたり以下の目安を立てて企業探しをしました。
- 3年後の給与が公務員時代の給与にキャッチアップしている見込みが強い
- プライム案件を担当している、自社システムを開発している
(ただのプログラマではなくシステムの利用者と調整を行うことができる) - 超勤が過剰でなく、定時退社を普通にすることができる
未経験ながらかなり強気な目安だったと思いますが、その分受ける企業を選別でき、注力することができたと思います。
※少なくとも、3年目の時点で前職の給与にほぼキャッチアップすることができ、労働時間も大幅に削減されているので自分の見立ては間違っていなかったかなと考えています。
あとは自分がSEとしてやっていくために勉強を続けられるか?でしたが、そこは腹を括って信じるしかありませんでした。逆に言えばそこは覚悟の問題なので、転職にあたりさしたる問題ではないなと。
ちなみに、将来的にはスキルを磨いた上でより上位を目指して転職ないしは独立をすることまで検討していました。目安としては3〜5年で会社内で通用するスキルを身につけ転職し、2社目で箔をつけるもしくは副業の経験を積みフリーランスとして活動できる地盤を整える…というプランで考えていました。
具体的な転職活動に向けて準備したこと
転職を決めてからは、SEになるつもり/なったつもりで毎日勉強をするようにしました。
最初はとにもかくにもプログラムが書けないことには始まらないと思い、自分の想定しているSIerで使われている言語を調べたところJavaが多かったため、Javaの勉強とSEに関する書籍をとにかく読むようにしていました。
また、資格についても調べIPAの試験が尺度になるとわかったので、基本情報の勉強も行なっていました。転職を覚悟したのが1月だったので、4月の試験には合格することを目標に設定して勉強を進めました。(新型コロナの影響で試験を受けられたのは翌年1月だったのですが…)
満員電車の中や昼休み、帰ってから寝るまでの時間でとにかく身につけられるだけの知識を身につけるようにしたところ、面接で「業界は未経験ですが忙しい中を縫ってこんなことを勉強しています。実装や試験の工程から入り、ゆくゆくは上流工程を担当していきたいです。」と相当の分量を話すことができました。
今の会社では面接の際にJavaの話をかなり掘り下げられ、「オブジェクト指向をどう理解しているか」「どのようなメリットがあるか」「どんなものを作ってみたのか」など、不明点があると正直に明かしつつもかなり話が盛り上がりました。
また、転職活動にあたり必要な志望動機と自己PRも仕事帰りに毎晩家で考えていました。
とはいえ上記で整理したとおり、公務員が自分に合っておらずより自分の気質にあった業界で働きたい、自分の気質や長所がSEに向いているという内容を膨らませて、そこから企業に合わせて「御社では自分も成長できるし貢献することができる」という内容を文章に起こしていたので、そんなに時間がかかりませんでした。
なお、自分が面接を受ける企業について調べる中でどうしても繋がらないなと思う企業は受けませんでしたし、無理に理由を工面した企業は案の定面接で弾かれました。逆に「ここはマッチしているな」と思った企業は全部面接を通ったので、志望動機を作れない=自分の求める企業ではない、と判断していました。
色々条件をつけ、しかも前職の関係で転職活動の期間が1ヶ月と非常にタイトな中で転職活動を進めることになりましたが、結果として現職に就くことができました。10社程度面接を行い、見込みのある4社くらいから内定をいただいた記憶があります。
転職をしてから
実際に転職をしてからですが、IPAの資格試験(基本情報、応用情報)の勉強やC言語、Java、SQLの勉強をまずは重点的に行いました。応用情報については勉強方法の記事をかいているので参考にしてみてください。
C言語、Java、SQLについては競技プログラミングやテーブル作成を実際に行い、とにかくコードを書くようにしました。経験年数の差があるので流石に先輩には負けますが、同経験年数の中ではそれなりにコードが書けていたはずです。
また、この頃に会社の中で機械学習勉強会というものが立ち上がったので参加をしました。Pythonと機械学習の勉強はこの頃に行い、Signateの練習問題を一通り解けるようにはなっていました。
Javaの前知識があったとはいえ一年の間に3言語とSQLを一気に習得しましたが、前職の超勤時間を勉強時間に充てているような状態だったので体感としてそんなに大変ではなかったです。
まとめ
長々と書いてきましたが、私が転職するときには「SEになって自己実現するんだ」というかなり強い思いがありました。その上で自己分析をし、自己分析に合う企業を選ぶようにしていました。そこさえ大事にしていれば、仕事選びで失敗することはないと思います。(偉そうに書いていますが、特別なことはしていません。)
正直、公務員を続けると決心していればなんとかなっていたでしょうし、気質に合うのであればSEでなくとも良かったと思います。SEになったことで生活の全てが良い方へ転んだとも言えません。
例としてはプライベートの時間が勉強に割かれるようになったので公務員時代より自由時間の割合が減りました。資格試験のために土日が潰れることも度々ありました。
SEの仕事が決して楽なわけでもありません。期限までに何かしらの成果を出す必要があるので公務員時代よりも大変な時なんてざらにあります。ただ、私はSEになったことに後悔はしておらず、今のSEという仕事に満足しています。
転職に何より大事なのは、「転職する」という決断をできるかどうかだと思います。自分の決断で人生の舵を切ったのであれば、その責任は自分にあるのでこれから起こるどんな出来事にも納得できるでしょう。
仕事が嫌で思い悩んでいる方は、ぜひ自分で決断することを考えてもらえればと思います。
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