新型コロナウイルスの影響で、転職直後の2020年度はIPAの試験が幾度となく延期になってしまい、2021年1月にようやく基本情報技術者試験を受けることができました。
そこから2021年4月の応用情報技術者試験に向けて勉強を行い、無事合格したのでその時のことをまとめました。
応用情報技術者試験について
- 試験時期:4月・10月(年2回)
- 試験内容(午前):四肢択一(80問、全問必答)
- 試験内容(午後):記述式、11問中5問解答(うちセキュリティは必答)
- 合格点:午前午後ともに60点以上
全体的な試験対策方針
応用情報技術者試験が難しい理由の一つとして、これ一冊でOK!という参考書がありません。
母数が少ないためか教材自体の数が少ない、試験範囲が広すぎる等の理由から、試験範囲の内容を全て勉強するのは基本的に無理です。
そこで、応用情報技術者試験の対策として最も重要なことは、「基本情報技術者試験の範囲を固める」ことです。理由としては以下となります。
- 基本情報と応用情報で試験範囲が概ね被っている。
- 午前問題については基本情報の知識に加えてより詳しい内容が出題されるが、対策可能である。
- 午後問題を解くために必要な知識の大半は基本情報のテキストに記載されている。
そのため、基本情報の試験範囲を徹底的に押さえて勉強すれば、自ずと応用情報にも通用する力をつけることができます。
午前試験対策
午前試験については基本情報と同様に過去問にて同様の問題や類似問題が出題されており、愚直に過去問をこなすことで、基準点である50/80を越えることができます。
そのためやることは単純で、「基本情報/応用情報のテキストを見て基本知識を身につける」「これでもかと言うほど過去問を回す」の2つになります。基本情報で安定して9割くらい取れるようになっていると、応用情報でも6割は安定すると思います。
午後試験対策
午後問題については基本情報のテキストを片手に解いて見ると、大体の単元で解くことができるはずです。午後問題を解くに当たり必要な知識は実はそこまで多くなく、それよりも記述式の試験に対応することの方が対策として効果的になってきます。
そのため、応用情報の対策としては記述式に慣れることがポイントになります。ここでも過去問をどれだけ回せるかが重要になってきます。また、分量が多く解答も記述で時間がかかるため、大問1つ当たり30分だと時間がかなり逼迫します。そのため普段から30分以内に大問一つを解くようにしておきましょう。
唯一の例外としてアルゴリズムがあります。比較的アルゴリズムが得意な人でもかなりの計算量と複雑な式、午前試験での疲労で想像以上に手が進みません。傾向として計算量も多くなっているようなので、過去問を解いて慣れるだけでは対策が万全とは言えません。苦手ならいっそ諦めてしまうのも手です。
勉強に使用した教材
・イメージ&クレバー方式でよくわかる 栢木先生の基本情報技術者教室 (情報処理技術者試験)
基本情報の勉強にあたりお世話になった本です。この本と過去問で大半の問題は解けるようになったので、応用情報の基礎作りはこの一冊に任せていました。
・キタミ式イラストIT塾 応用情報技術者
応用情報で追加になる内容、理解の乏しいところを別視点から埋めるためにざざっと読み下すために購入しました。ちょうど業務が多忙な時期に差し掛かっていたため2周できたかできなかったかのレベルですが、平易な書き振りでボリュームの割に読み進めやすかったです。
・応用情報技術者 午後問題の重点対策
応用情報の午後問題はこの一冊で対策をしました。単元ごとに数年分の過去問を解いて解説を読む形式になっています。
ただ、私は前述のとおり業務多忙の時期で中々演習の時間が取れなかったため問題を読む→解説を読む、で出そうな内容と記述の書き振りを押さえる用途として使用しました。
試験当日と結果
会場が遠めだったので、午前は結構ギリギリに着きました。あまり復習等もできてなかったので、直前で焦るよりは基本情報のときにしっかり勉強したのだからと精神を落ち着けることに集中しました。
午前は1時間程度余らせた状態で最後まで解ききれたため、早々に退出し午後対策を行うことにしました。会場が田舎だったため、昼食兼勉強場所が少ないことは事前の下見で見越していたので急いで勉強ができる場所に駆け込みました。
午後ですが、正直演習不足が目に見えていたため半ば諦めムードで挑みました。午前はギリギリ突破できたか?くらいの感触だったので藁にも縋る思いでした。午後試験は2時間半フルに使い、ギリギリ解ききることができました。終わった後で振り返ると、アルゴリズムの計算が膨大だったので早々に見切りをつけたのが正解だったと思います。
結果は午前も午後も7割程度でした。決して高得点ではありませんが、勉強時間に対しては上々の結果だと思います。
振り返り
準備不足も相まって、今まで受験した試験の中で最も過酷でした。様々な資格試験を受けましたが、二度と受けたくない試験暫定一位です。笑
だいぶ効率よく合格するためだけに勉強したつもりですが、勉強量も内容も不十分だったと反省しています。もう少し時間があれば午前午後と過去問演習を重ねて安定して8割程度取れるまで勉強したかったのが本音です。
とにかく情報量が多くインプット重視の勉強だと消化不良間違いなしなので、これから受験される方はぜひ過去問演習を重点的に行なうのが良いと思います。過去問演習→不足知識の補填の黄金サイクルがベタですが最も効率良いです。
以上、これから受験される方にとって少しでも参考になればと思います。私のようなしんどい試験とならないことを願っております。
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