こんにちは!めっそそです。
自分で言い出したことなのですが、データベースに関する社内勉強会を開催することになり必死に勉強中です。
今回は、そんなデータベースに関する勉強に関連して、「達人に学ぶDB設計 徹底指南書」のレビューをしていきます。
DBに関する書籍、SQLに関する書籍は多くあれど、DB設計に関する書籍はとても少ないです。設計工程自体が非常に抽象的であり、何が正解か不明確だからだと思います。そんな中で、この本はDB設計をするにあたり必要な情報をかなり手厚く記載してくれています。
タイトル:達人に学ぶDB設計 徹底指南書
著者:ミック
出版社:翔泳社
出版年:2012年(初版)
この本を読んだきっかけ
データベーススペシャリストの試験を受けると決め勉強を始めたのですが、午後問題の論理設計がしっくり来ず点を取ることができない状態でした。その時に、試験対策ではなく本格的に設計をするための勉強をしてみようと思い、この本に出会いました。
データベーススペシャリストドットコムの中でも副読本としておすすめされていたので、方針として間違っていなかったようです。ちなみに効果は大きく、今まで「なぜそこにリレーションが引かれるのか!?」となっていたのが「確かにここにはリレーションが必要だわ…」となりました。
おすすめのターゲット
DB設計をする人、データベーススペシャリスト試験を受ける人には間違いなくおすすめです。DB設計に関する知識を基礎から一通り身につけることができます。また、システム設計をする方もDB設計について学習することで設計工程の精度を上げることができるので、読んでみてください。
逆に、DBやSQLに馴染みのない新人プログラマやこれからプログラミングを勉強しようとする人にとっては「何を言っているのかわからない…」という状態になると思います。その場合は、先にSQLの勉強を通じてDBに触れるようにしてください。
総評
DB設計についてかなり詳しく説明されており、特に正規化については資格勉強のテキストでは手順のみがサラッと紹介されているところ、第五正規形まで詳しく説明されています。
そのため、基本情報や応用情報を勉強している人でも正規化についてきちんと理解をしたい場合には一読をその部分だけでも読んでみても良いかもしれません。
また、DB設計のバッドノウハウ・グレーノウハウについてもかなり紙面を割いて説明されています。実務の中で見かけるものもあり、なぜその設計がいけないのか、どうするのが正しい姿なのかについて言及されているため、実務を行っている人はこちらの方がためになるかもしれません。
私は論理設計(特に正規化)を勉強するためにこの本を読んだためあまりパフォーマンスやチューニングの部分には重きを置いていませんでしたが、データベーススペシャリスト試験の対策レベルであればこの本で説明してくれています。
特に論理設計と物理設計のトレードオフについてはそれなりに紙面を割いてあるため、物理設計についても一通りの知識を身につけることができます。
総じて、DB設計に携わるにあたり必要な知識が読みやすい文体で記載されています。初学者が最初の一冊として読むには若干重たいかもしれませんが、サッと読み下して実務もしくは問題演習で手を動かしたのちに読み直すと、その度に発見のある良著です。
この本の前後におすすめ
この本の前に読むべき:
一通りDBの操作を学んだ上でDB設計をするために、事前にSQLについて勉強しておくと良いでしょう。
この本の後に読むべき:
データベーススペシャリストの勉強をするならば、この本で設計の知識を学んだ後に試験対策としてDBに関する知識を身につけていくのが良いです。本書で午後試験に必要な知識を深く学び、その後に午前試験対策の知識を試験対策テキストから見につけていくような進め方がおすすめです。
情報処理教科書 データベーススペシャリスト
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