こんにちは!めっそそです。
日頃真面目(?)にしているとユーモアセンスが曇ってしまうので、たまにはエッセイなんかも読んだりします。たまにはふざけたくなりますよね。
今回はそんなエッセイから「思わず考えちゃう」を紹介していきます。
本の紹介
絵本作家ヨシタケシンスケさんが、普段のメモ帳に書いたスケッチを解説したエッセイです。独特の語り口と絵がハマって私はとても好きなのですが、この本は言わば「大人向けの絵本」とでもいいましょうか。それくらい気軽に読んでもらえればと。
タイトル:思わず考えちゃう
著者:ヨシタケシンスケ
出版社:新潮社
出版年:2019年
この本を読んだきっかけ
元々作者さんの本が好きだったところ、本屋で平積みにされていたのでパラパラとめくっていたらとても心に刺さる一言があったため購入しました。
普段は実用書や自己啓発本、漫画ばかりでエッセイはあまり買わないのですが、この本は珍しく手元に置いておきたいと思ったエッセイ本です。
印象深い部分・実生活に活かしている部分
「甘やかして甘やかして、いつかこのコに食べられる」という絵の解説でまず心惹かれました。情けは人の為ならずという言葉がありますが、こちらの言葉もまた真実だなぁと。私も同じことを普段から思っているので、改めて戒めの一つとして手元に置いておきたいなと思ったきっかけです。
「とても気に入って、大好きになっちゃって、汚れるのがイヤで、一度も使えなかった、そんなものたち」という言葉もまた心に残っています。物が大事にされすぎると持ち主との距離が縮まらずものにとって不幸なのではという話なのですが、これって人にも当てはまる部分があるなと。ちょうど身近な人との離別があったばかりなので、読んでしんみりとしてしまいました。
そして、この本を買うと決心させたのが「あなたのおかげで私はとうとうあなたが必要なくなりました。今までありがとうございました。」というフレーズです。作者としては影響を受けた作品に対して思ったフレーズということだったのですが、私は以前の自分が必要としていたものが今となっては必要なくなるというある意味で卒業のフレーズと受け取りました。
また、最後の「今までありがとうございました」ってのもいいですよね。色々あって別れを経て、そこに残るのは自分を成長させてくれたことに対する感謝というのが爽やかです。惜別の感情を残しつつ、爽やかに前を向いて先に進めるというか。
ちょうど身近な人との別れを経験したばかりだったので、「あなた」=その人と私は解釈したのですが、塞ぎ込んでいた気持ちを前に向けてくれた決定的なフレーズでした。今でもこの部分だけ読み返したりします。
まとめ
今回は「思わず考えちゃう」についてレビューを書きました。発売早々に買って何度か読んだ後、今回のレビューのために再度読み返しましたがやっぱりしんみりとしますね。クスッとくることを期待して買ったのですが、思わぬ収穫でした。(もちろんクスッともしてますよ!)
独特の世界観でありふれた日常を切り取ったエッセイ本で非常に読みやすいので、是非皆様もご一読ください。
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