こんにちは!めっそそです。
新たに色々勉強することがあり、中々更新ができませんでした。。
久々の更新になりますが、今回は友人から紹介のあった「奴隷の哲学者エピクテトス 人生の授業」という本についてレビューしていきます。
古代ローマで奴隷の身分から哲学者となったエピクテトスの言葉から、自分の人生を見つめ直し、人間としてよく生きることを目的とした本です。ストイックという言葉の語源となったストア派哲学について触れていますが、事前知識がなくとも読み進められます。
タイトル:奴隷の哲学者エピクテトス 人生の授業
著者:荻野 弘之・かおり&ゆかり(漫画)
出版社:ダイアモンド社
出版年:2019年9月初版
おすすめのターゲット
特に誰が対象というわけでもないですが、強いていうなら「人生を幸せに生きたい人」でしょうか。ともすれば反発したくなるような言葉もありますが、真正面から向き合うならば一笑に伏すようなことはできなくなります。
概要・あらすじ
奴隷であるニウスがある日奴隷として買われてきたエピクテトスと出会い、エピクテトスと対話をする形式でエピクテトスの言葉を学ぶという形になっています。
漫画→エピクテトスの言葉→解説という順番になっており、エピクテトスの言葉それ自体では難解な内容も、漫画と解説でわかりやすくなっているため非常に読みやすいです。
この本を読んだきっかけ
友人から「是非読んでほしい」といって紹介されたものでした。お互いに悩み事を相談できる仲の友人ですが、哲学書を紹介されたのは初めてです。笑
ちょうどその時に思い悩むことがありアランの幸福論を読んでいたところ、ストア派の学者エピクテトスについて触れられたのはアランの幸福論を理解するのにも、自分の悩みを解消するのにも大いに役立ちました。
ちなみに、友人もまた悩んでいたときにこの本を読んでいたそうなのですが、「いつの時代も人間が考えることは同じだな。」と話をしました。笑
印象深い部分・実生活に活かしている部分
第2部「感情の奴隷から脱する」にある「何ごとに際しても「私はそれを失ってしまった」とは決して言うな」という言葉が最も印象に残りました。
去ってしまった人のことを思い憂鬱な気分になっていたのですが、失ったのではなく、一時的に与えられたものを返したのだと考えることで随分と気が楽になりました。
また、第4部「真に成長し、よく生きる」にある「「私は美しい馬を持っている」と言うな」という言葉も同じく印象に残っています。
財産や持物、地位を他者と比べて優劣をつける考え方をしがちです。しかし、それを所有している自分の善悪とは一切無関係であり、所有しているものを比べたところで自分自身の価値が上がるわけではありません。大切なのは、自分自身が正しく在ることができるかの一点のみであるという言葉に、感銘を受けました。
まとめ
哲学の世界の話なので説教くさい部分、とっつきにくい部分があるのは否めませんが、自分の在り方を見直すきっかけとなる良著です。また、即時効果が現れるというものでもないしただ読み流すだけならそれこそ説教と変わりません。
ただ、読んで感じたこと、率直な感想を自分で吟味すること、定期的に読み直して内省することで自分の人生の舵を自分で握ることができるようになる…そんな本です。実際に私自身、おそらくこの本から得られるであろうリターンの10%も得られていないと思います。
要求されることも多いですが、それに見合うリターンを与えてくれる本だと私は思いました。何かに悩み、心を囚われている方は是非一読してみてください。
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